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​坂井 祐子

タイトル  雲の扉 

素材    板にアクリル

 

サイズ   F30号

<作家コメント>

川崎で教職を続けながら絵筆をとり、時折銀座の画廊に出品。近頃はモノクロ写真にも嵌まっている。

仕事の朝も、休日の朝も、飽かず空を見上げる。次第に私は空を描くようになった。 

年明け間もない或る朝、白く神々しい雲が、まるで碧空に浮かぶ巨大な扉の如く、眼前にせり上がっていた。驚いた私は、その時スマホを取り出し、夢中でシャッターを切った。

3月を迎えると突然、職場の中学校が休校となった。未知の病の不穏な跫音が背後から近付いて来るのを感じながら、兎に角私は筆を取らねばと思った。

誰も訪れない美術室で無心に筆を走らせるうち、まるで濃い霧が晴れるかのように、心が解き放たれていくのを感じた。いつしか「雲の扉」の向こうに出口が見えてくる事を願いつつ…扉の向こうには、果たしてどんな世界が待っているのだろう。

如何なる時も、空だけは変幻自在にその姿を変えながらも、不滅の美しさを湛えているに違いないのだ。

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